なぜ整体で良くなるの?
整体の施術を受けるとどうして体調が良くなるのかというお話です。
整体は体を整えることで自然治癒力が発揮され体調が良くなる、というのがよくある説明ですね。
ここではもう少し踏み込んで生理学的な反応も含めて書いてみます。
これは当院の施術に限らず他の整体も含まれますし、西洋医学、マッサージ、鍼灸など全てにおいて同じだと思っています。
まず体には「ストレス反応」と「リラクセーション反応」があります。
「ストレス反応」は恐怖など何か嫌な思考や感情が引き金になってホルモンが分泌され、視床下部や下垂体、副腎を活性化し、交感神経を刺激してコルチゾールやアドレナリンを大量に出します。
それが長く続けば身体に症状が出てきて、病気になりやすくなってしまいます。
ただこのストレス反応は身を守るために必要なものです。
反対に「リラクセーション反応」が起きるとストレスホルモンの値は低下し、健康をうながすリラクセーションホルモンが分泌され、副交感神経系が優位になって、体はホメオスタシスに戻ります。
この落ち着いてリラックスした状態でのみ、体は自分を治す力を発揮できます。
ストレスを緩和し、リラクセーション反応を生じさせる“何か”が、症状を軽くするだけでなく、自分を癒すという力を発揮させてくれるというわけです。
その“何か”は整体かもしれないし、西洋医学、マッサージ、鍼灸、カウンセリングなどかもしれません。
それらを受けた結果、健康な人の予防する力が出たり、病気の人の回復力が増したりします。
さらに受ける側の人の「自分はきっと良くなる」という前向きな考え方や提供する側の心のこもったケアも大切です。
施術を受ける人の前向きな気持ちと、施術者の心のこもったケアは、ストレス反応を消し、リラクセーション反応を導き、体を生理学的な自然の休息状態に戻します。
それによって、体が自己修復というプロセスを進められるようになるということですね。
当院の場合は、体を整えることで来院されたが良くなる方へ進めるようにお手伝いしています。
整体は人を治すものではなく、良くなるきっかけを作るもの。
楽になったと思えたり、ほっとしたり、元気が出たりといった安心感や前向きな気持ちが出れば、症状は後から自然と消えていくと考えています。
この話は右の写真の本を参考にさせていただきました。